General-IDのブログ

神戸で感染症内科医をやっています。日々勉強したことを共有しています。基本的に、感染症に関連した内容です。所属施設の公式見解ではありませんので、その点はご了承ください。

テビペネム・ピボキシル(オラペネム)

テビペネム・ピボキシル(商品名:オラペネム

 

PMID:26751436

- 緑膿菌とAcinetobacterには効果がない

 

PMID:30014729

- 最初の経口カルバペネム系抗菌薬

- 緑膿菌に効果なし

 

Jpn J Chemother 2009;57 (S-1): 1-14

- 緑膿菌のMICは高く効果なし

- ブドウ糖非発酵菌とEnterococcusには効果なし

 

PMID:20615191

- 緑膿菌への効果なし

- ESBL産生菌に効果あり

 

まとめ

・使い道はなさそう

・少なくとも上気道感染に使用するsituationはない

緑膿菌とAcinetobacterには効果がない

・ESBL産生菌に効果があることから、キノロンとST合剤に耐性のESBL産生E. coliによる膀胱炎に使えるとよいと思われるが、いまのところデータはなさそう

・小児への使用は、ピボキシル基の副作用からも推奨されない