General-IDのブログ

神戸で感染症内科医をやっています。日々勉強したことを共有しています。基本的に、感染症に関連した内容です。所属施設の公式見解ではありませんので、その点はご了承ください。

NEJM

DRCでの黄熱病outbreak時の黄熱ワクチン(20% dose)の効果

【黄熱ワクチンの20% dose接種は効果が98%:コンゴ民主共和国でのoutbreak】 背景:2016年のDRCとアンゴラでの黄熱病のoutbreakによって、世界的な黄熱ワクチン不足が起こった。そのため、標準投与量の1/5(0.1ml)に減量した黄熱ワクチンを、DPCのキンシャ…

TAF/FTC+DTGの効果は、これまでの標準治療と同等だが、体重増加に注意が必要

【TAF/FTC+DTGの効果は、これまでの標準治療と同等だが、体重増加に注意が必要】 方法:南アフリカで行われた第3相open-labelの非劣勢RCT(ADVANCE trial)。初回治療としてのTAF/FTC+DTG vs TDF/FTC+DTG vs TDF/FTC+EFV(標準治療)。Primary endpointは、4…

HIV患者が妊娠時にドルテグラビルを使用していると、新生児の神経管欠損症のリスクが増大する

【妊娠時のドルテグラビルの使用によって新生児の神経管欠損症のリスクが増大する】 導入:神経管欠損は妊娠第6週(受精して4週)間以内に発生する。当初エファビレンツによるリスク増大の可能性が指摘されていたが、その後の研究で関連はないことが示された…

蟯虫

NEJMのIMAGES IN CLINICAL MEDICINE 蟯虫のVideoを観ることができます。 https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm1811156?fbclid=IwAR2J3DnLnt4HpcW2dRD2onXsd90AmWvr6d3ljHl1VuKs4TcArqu9XVoMAdE

NEJM:Case 19-2019 数年にわたり発熱・腹部膨満・腹痛・下痢を繰り返してきた38歳女性

NEJM Case Records of the MGH 数年にわたり発熱・腹部膨満・腹痛・下痢を繰り返してきた38歳女性の症例。当初Crohn病と思われたが、ステロイド、インフリキシマブ、アダリムマブによる治療にも関わらず症状の再燃を繰り返した。果たして、診断は? 最終診断…