General-IDのブログ

神戸で感染症内科医をやっています。日々勉強したことを共有しています。基本的に、感染症に関連した内容です。所属施設の公式見解ではありませんので、その点はご了承ください。

テビペネムの総説

テビペネム(Tebipenem pivoxil HBr)について

 

要点

・テビペネム・ピボキシルに臭化水素酸塩を付加したもの(安定性などが改善)

 ※日本で販売されているものは、臭化水素酸塩なし

・カルバペネム系抗菌薬の内服薬

スペクトラムは、エルタペネムとほぼ同等

・Pseudomonas aeruginosaとAcinetobacter sppには無効

・成人の複雑性尿路感染症で使用が検討されている(第3相試験中)

・ESBL産生かつキノロン/ST耐性E. coliやK. pneumoniaeへの効果が期待されている

 

 

 

Pharmacodynamics of Tebipenem: New Options for Oral Treatment of Multidrug-Resistant Gram-Negative Infections
Antimicrob Agents Chemother. 2019 Jul 25;63(8). pii: e00603-19
doi: 10.1128/AAC.00603-19
PMID: 31109982

https://aac.asm.org/content/63/8/e00603-19