General-IDのブログ

神戸で感染症内科医をやっています。日々勉強したことを共有しています。基本的に、感染症に関連した内容です。所属施設の公式見解ではありませんので、その点はご了承ください。

非重症市中肺炎をセフトリアキソンで治療する場合、1g 24時間おきでよい

【非重症市中肺炎をセフトリアキソンで治療する場合、1g 24時間おきでよい】

 

内容:市中肺炎におけるセフトリアキソンの投与量の検討。1g 24時間おきでよい可能性が高いという結論。市中肺炎の治療のRCT(CTRXとその他の薬剤の治療効果を比較したもの)を集めて解析。CTRX 1 g/日は、比較薬(LVFXやエルタペネム)と同等の効果があった。また、CTRX 2 g/日も、比較薬(CFPMやMFLX)と同等の治療効果があった。よって、CTRXは1 g/日と2 g/日の効果は同等の可能性が高い。このメタ解析では、critically ill patientsを含むRCTは除外されている。

 

解釈:CTRX 1 g/日の群と2 g/日の群を直接比較しているわけではないが、1 g/日でもその他の標準的治療と同等の効果が期待できるため、重症ではない市中肺炎の治療にCTRXを使用する場合は、1 g/日でよい。

 

 

 

Efficacy of Ceftriaxone 1 g daily Versus 2 g daily for The Treatment of Community-Acquired Pneumonia: A Systematic Review with Meta-Analysis
Expert Rev Anti Infect Ther. 2019 Jul;17(7):501-510
DOI:10.1080/14787210.2019.1627872
PMID:31179786

https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/14787210.2019.1627872?journalCode=ierz20