General-IDのブログ

神戸で感染症内科医をやっています。日々勉強したことを共有しています。基本的に、感染症に関連した内容です。所属施設の公式見解ではありませんので、その点はご了承ください。

Candidaによる膿胸 その1

UpToDate(Candida infections of the abdomen and thorax

にはあまり記載されていませんでした。

そこに記載されていた内容をまとめました。

 

・Candida albicans, Candida glabrataの頻度が高い

・基礎疾患には、悪性腫瘍が多い

・医療関連感染であることがほとんどである

・27%でCandida血症を伴っている

・細菌感染症の合併は、25%でみられた報告がある

・診断基準は、以下の2つを満たすこと

 - 滲出性胸水からCandidaが検出される

 - 発熱やWBC増多などの感染所見をみとめる

・治療:抗真菌薬とドレナージ

 ミカファンギン 100mg/日、FLCZ LD 800mg→MD 400mg

 治療期間:胸腔ドレーン抜去後2週間が目安だが、延長が必要な場合もある

・死亡率:73%

・死亡と関連する因子:免疫不全、抗真菌薬投与なし、呼吸不全

 

 

 

Candida infections of the abdomen and thorax, UpToDate 2019.8 DL
Literature review current through: Jul 2019
This topic last updated: Jan 07, 2018