General-IDのブログ

神戸で感染症内科医をやっています。日々勉強したことを共有しています。基本的に、感染症に関連した内容です。所属施設の公式見解ではありませんので、その点はご了承ください。

腸内細菌科細菌菌血症における早期経口抗菌薬スイッチ

 

【腸内細菌科細菌菌血症の治療は、経過良好であれば5日目までに内服スイッチ可能かもしれない】 

 

腸内細菌科細菌菌血症早期経口スイッチ。多施設共同研究。後ろ向き観察研究。腸内細菌科細菌菌血症(Source control良好、day 1から効果ある抗菌薬、day 5までに良好な経過)。Day 5までに内服スイッチ vs 全期間IV。内服抗菌薬の70%がCPFXまたはLVFX。治療期間は7-15日間。Focus:尿路、胆道、消化管、カテーテルなど。30日死亡:13.1% vs 13.4%。入院期間:5日 vs 7日。

 

【結論】

腸内細菌科細菌による菌血症で、経過良好であれば、5日以内にbioavailabilityのよい経口抗菌薬に変更することで、予後を悪化させずに、入院期間を短縮できる可能性がある。

 

 

Association of 30-Day Mortality With Oral Step-Down vs Continued Intravenous Therapy in Patients Hospitalized With Enterobacteriaceae Bacteremia
JAMA Intern Med. 2019;179(3):316-323
doi: 10.1001/jamainternmed.2018.6226
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/article-abstract/2720756