SARS-CoV-2感染症の初回CT画像所見と発症からの期間の関係を検討:121例
Chest CT Findings in Coronavirus Disease-19 (COVID-19): Relationship to Duration of Infection
・https://doi.org/10.1148/radiol.2020200463
・2020.2.20にpublished online
・121人のSARS-CoV-2感染症の初回CT画像所見と発症からの期間の関係を検討
・「肺炎」を必須としていない
・症状のあるSRAS-CoV-2感染でCT撮影した患者を対象としている
・4つの施設の連続した121名の患者、気道検体のPCR陽性例を対象
・典型的なCT画像所見:両側性末梢優位のGGOとconsolidation
・時間の経過とともに、consolidation・肺陰影の範囲の拡大・両側性陰影
・空洞影、胸部リンパ節腫大、肺結節影は0例、胸水は1例(1%)のみ
・発症が明確に判明した症例は94例(以下は94例で検討)
・early(0-2日目):56%がCT画像正常、両側性陰影28%
・intermediate(3-5日目):9%がCT画像正常、両側性陰影76%
・late(6-12日目):4%がCT画像正常、両側性陰影88%
・解釈:発症から最初の数日のCTの感度は低いが、4日を越えると感度が高くなり、GGO→consolidation、片側性→両側性、徐々に陰影拡大、という経過が典型的であることが示された。ただし、同じ患者のCT画像を継時的にf/uした研究ではないことには注意が必要。また、最終的に肺炎と診断された患者を対象としているわけではないので、COVID-19(肺炎)患者における、最初の2日以内のCTの感度が本当に44%しかないのかは不明である(おそらくそれほど高くはないと思われる)。