General-IDのブログ

神戸で感染症内科医をやっています。日々勉強したことを共有しています。基本的に、感染症に関連した内容です。所属施設の公式見解ではありませんので、その点はご了承ください。

SARS-CoV-2感染症21例のCT画像所見の検討

CT Imaging Features of 2019 Novel Coronavirus (2019-nCoV)

 

・Radiology. 2020 Feb 4:200230. doi: 10.1148/radiol.2020200230

2020.2.4に発表

 

SARS-CoV-2感染症21例のCT画像所見の検討

・肺炎を条件にしていないため、2例は肺炎像は最後までなかった

・後ろ向き研究、症状のあるSARS-CoV-2感染症21例を対象

症状出現から1回目のCTまでの期間は記載されていない

 

・典型的なCT画像所見:両側性肺実質のGGOとconsolidationで、末梢優位な分布

・空洞影、結節泳、胸水、リンパ節腫大は見られなかった

 

・71%が3つ以上の肺葉病変、57%がGGO病変のみ、29%がconsolidation(GGO病変の混在あり)、GGOなしかつconsolidationの症例はなかった

 

・最初のCTで3例(14%)が正常所見(そのうち1例はf/uのCTで肺陰影出現)

・2回目のCTを2.5(1-4)日後に8例で撮影した:5例で軽度の悪化

 

・結論:典型的なCT画像所見は、両側性肺GGO、または、GGOとconsolidationの両方が存在しており、末梢優位に陰影が分布しているpatternである。CT撮影のタイミングについての検討はされていない。

 

図:ICU入室症例(発症からの日数の記載なし)consolidation+スリガラス影

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図:別の症例(発症からの日数の記載なし)スリガラス影を呈している

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図:別の症例(発症からの日数の記載なし):crazy-paving patternを呈している

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