COVID-19でCTで陰影あり、かつ、SARS-CoV-2 PCR陰性の5例の検討
Chest CT for Typical 2019-nCoV Pneumonia: Relationship to Negative RT-PCR Testing
・Radiology. 2020 Feb 12:200343. doi: 10.1148/radiol.2020200343
・2020.2.12にpublished online
・湖南省のCOVID-19(肺炎)症例:167例
・laboratory-confirmed cases 167例のうち初診時、
CT異常+/PCR-:5例(3%)
CT-/PCR+:7例(4%)
・発症から検査までの期間の記載はない
・CT+/PCR-は5例:CT score 中央値4(2-14) score(陰影の拡がり)のmaxは24
・1例目:6日目で1回目の検査、その5日後にPCR陽性判明
・2例目:最初の検査は発症から何日目か不明、初回検査の8日後にPCR陽性
・3例目:最初の検査は発症から何日目か不明、初回検査の2日後にPCR陽性
・4例目:最初の検査は発症から何日目か不明、初回検査の2日後にPCR陽性
・5例目:最初の検査は発症から何日目か不明、初回検査の8日後にPCR陽性
・解釈:典型的な臨床経過と曝露歴がある場合、PCRが陰性であっても、ウイルス性肺炎を示唆するCT所見がある場合、COVID-19の可能性があり、患者の隔離とPCR再検(2-8日後)を考慮すべきである(検査前確率が重要、2020.2.21現在の一般的な日本の状況では該当しないと思われる)。ただし、この報告は、症状出現から検査までの期間が記載ないため、臨床に応用することは難しいと思われる。頻度は不明だが、おそらく低い確率でCT異常が先行することがあり得る、という程度の内容。
図:COVID-19患者のCT画像(撮影のタイミングは不明)
図:COVID-19患者のCT画像(撮影のタイミングは不明)
図:COVID-19患者のCT画像(撮影のタイミングは不明)